2016年1月25日、
南(内)モンゴル西部ダルハン・モーミンガン・ホショー(達尔罕茂明安联合旗、達茂旗)の牧民10数人が「海外メディアと敵対勢力とコンタクトした」「国家分裂活動に関わった」かどで地元警察に逮捕された。そして、数時間の取調べを受けて釈放された。また、その他の牧民たちの多くは地元警察に、海外メディアや団体とコンタクトしないよう電話で警告を受けたという。
「少なくとも10数人の牧民が警察に逮捕・連行され、取調べを受けました」と、このコミュニティの年配の牧民が南モンゴル人権情報センター(SMHRIC)の電話インタビューに答えた。「ほかにもたくさんの牧民が外国人とコンタクトしないよう電話で警告を受けています」。
「私も電話で警告され、娘は警察に連行されました」と付け加えた。
先週水曜日、禁牧政策の損失に対する補償が不十分な牧民への補助金の支払いを当局が拒否していると抗議し、ダルハン・モーミンガン・ホショーの牧民数十人が政府庁舎前に集まりました。
抗議行動後、牧民たちは抗議行動を写した画像や動画をソーシャルメディアで公開し、外国人ジャーナリストや人権団体のインタビューに答えた。
「私は『国家分裂罪で起訴するぞ』と脅かされました」。トヤーと名乗る牧民はSMHRICに「国家分裂を企てる人物や団体とコンタクトを取ることは、国家分裂活動に参加しているとみなされるぞと警官は言いました」と語った。
「そして、警官は私のスマホを調べようとしましたが、断りました」とトヤーは付け加えた。
同地域の牧民によると、地元当局は2008年に禁牧政策を実施し、牧民が被った損失の補償の一部として牧民に一定の補助金を支払うと約束し、支払われていた。ところが半年前、納得のできる説明なしにこれらの補償金が突然打ち切られた。
「今や私たちの生存そのものが脅かされています。私たちは家畜を飼うことも補償金を受け取ることも許されていないのです」と、別の牧民がSMHRICに語った。
同日、南モンゴル西部アラシャー・ジューン・ホショー(阿拉善左旗)の100人近い牧民も地元政府庁舎前に集まって、地元政府による牧民の家屋その他の取り壊しを止めるよう訴え、牧民の牧草地と伝統的なライフスタイルを維持する権利を守るよう要求した。
http://www.smhric.org/news_591.htm