< 戻る >
ハダ先生御家族の再会写真がインターネット上に出るも所在は依然不明
モンゴル民族の著名な政治囚であるハダ先生と妻子が再会している5枚の写真(
www.smhric.orgにて閲覧可)が博訊新聞網に掲載された。いずれの写真にも2010年12月10日の日付が入っている。
これらの写真は北京時間の2010年12月11日午後に匿名で投稿され、「内モンゴル人のハダが15年間の服役後、釈放されて家族と再会した」という題名とともに、「博訊の匿名の読者からの写真は、内モンゴルのハダが15年間の服役後、釈放されて既に家族と再会したことを示している」という文章が付されていた。投稿の一番下を見ると匿名の投稿者が同じ日(2010年12月11日)に投稿に修正を加えたことが分かる。
写真のハダ先生は痩せていて年齢以上に老いたように見える。背景の壁紙や、彼の妻のシンナさんと息子のウィレスさんが幸せそうにくつろいだ様子で持っている紙コップ、テーブル上に並んだ典型的な中華料理などから、座っている高級そうなソファーはホテルの一室のものであろうと判断される。
この場面は、家族の再会がおそらくは当局の手により明らかに自宅ではない場所において催されたことを示唆している。「12.10.2010」という日付が印字された写真は、ハダ先生が実際に予定通り2010年12月10日に釈放されたというメッセージを伝えている。
南モンゴル人権情報センター(SMHRIC)は、ハダ先生が収監されていたウランハド(赤峰)市在住のハダ先生の叔父ハスチョローさんと、シンナさんの姉妹で御家族の現況と所在を気遣いながら彼らの書店の倉庫においてハダ先生の帰りを待っているナラーさんと連絡をとることができた。
博訊新聞網に写真が掲載されるとすぐに、自治区公安局によって1枚のCDと5枚の写真がナラーさんに届けられた。「シンナとウィレスが着ている衣服から判断すると、この写真はかなり最近のもので本物だと思います。でも3人はまだ自由の身になってはいません。」とナラーさんはSMHRICに話した。ハスチョローさん、ナラーさんのいずれに対しても、御家族の現況と所在に関する当局からの公式通知は届いていないことも確認された。
ナラーさんによると、御家族が経営するモンゴル学書社は依然として封を貼られたまま閉鎖されており、当局からはモンゴル人学生や顧客に対して「書店を訪れないように」との警告が出されているという。
シンナさんとウィレスさんは、区都フフホト市で12月4日から12月5日の間に、警察によって別々に連行された後、内モンゴル公安局に拘束され続けている。フフホト市の公安局からナラーさんに交付されたシンナさんとウィレスさんの勾留令状の写しは、シンナさんが「違法経営」、ウィレスさんが「麻薬取引関与」で告発されたことを述べており、ハダ先生の家族を弁護するために1人の弁護士も立てることができなかった。
< 戻る >