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2005.10.6
内モンゴルの2つのウェブサイトが「分離主義的内容」のため閉鎖
国境なき記者団 2005年10月3日
http://www.rsf.org/rubrique.php3?id_rubrique=20
内モンゴルの2つのウェブサイトwww.ehoron.com(エヘオロン=祖国)とwww.monhgal.com(ムンフガル=永久の炎)が9月26日に閉鎖されたのは「分離主義的内容をホスティングした」ためであると伝えられるが、文化的マイノリティの言論を封鎖するため中国政府が決定を下した結果であると、国境なき記者団が本日発表した。
「モンゴル、チベット、ウイグル人たちの表現の自由は、いまだに他の中国人より制限を受けている」と、報道の自由を守る団体は語る。「これらのマイノリティは、政治とほとんど関係のない話題についてさえ自己表現すると、すぐに検閲され修正されるのである。ウェブサイトやフォーラムは、中国のいたるところで注意深くモニターされ、反政府的な兆候が現れるとすぐに禁止措置がとられる」
エヘオロン・サイトは、2004年9月にモンゴル人学生によって立ち上げられ、2004年3月に閉鎖されたwww.nutuge.com(ノタグ=故郷)からの「インターネット難民」1300人のモンゴル人学生にとって表現の場となっていた。Ehoron.comにはフォーラムもあったが、人権、政治、宗教にはふれず、内モンゴルに影響ある様々な話題をカバーしていたにすぎなかった。
フォーラムの管理者は同サイトが分離主義的内容を掲示しため閉鎖されたとする地方当局の説明を語っていると、南モンゴル人権情報センター(このサイトには中国内からはアクセスできない)は引用しているが、明らかにチンギス・ハーンを豚鼻のネズミとして描いた中国のテレビアニメを批判したメッセージがフォーラムに現れたことを言及しているのである。
一方のムンフガル・サイトは、ムンフガル法律事務所のウェブサイトである。同サイトは、インターネットユーザーに上のテレビアニメについて中国当局に抗議の手紙を書くことをすすめ、また、そのプロデューサーと配給元を提訴するための証拠集めをユーザーに提案しているとの理由で閉鎖された。サイトでは、国に対して法的な問題を抱えている内モンゴルの住民にあらゆる法的サポートをすると提案していたが、9月26日急にアクセスできなくなった。ユーザーがアクセスしようとすると、中国情報省サイトに入ってしまう。同サイトは、昨日から再びアクセス可能になったが、「分離主義的な情報を掲示しない」との条件付きである。
モンゴル人だけが、北京の検閲を受けているわけではない。中国政府はwww.uhrp.orgやwww.uyghuramerican.orgなど新疆のウイグル人によって運営される多くのサイトへのアクセスをも妨害している。
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